RESULT NOTE

AIシステム会社

マーケティング

ストーリー重視のコンテンツ配置で、本当に読まれるHPをつくる

  • サイトリニューアル

メンバー:

  • 広沢祐介
  • カワベコージ

解析ツールでは見えてこない部分に、答えは潜んでいる

「当社のHP。なんとなく、サイト導線が悪い気がするんですよね」と相談をお寄せになったのは、AIソリューション開発で国内トップを走るシステム開発会社。同社の経営陣には、日本のAI開発の未来を担う有能な人物がそろっており、HPの価値をよく理解されている企業でした。だからこそ自社サイトに潜む謎の違和感に気付いたわけですが、この違和感の正体は往々にして「解析ツールの数字だけで判断する」という最近の傾向に原因がありがちです。

現在、多くのWeb解析ツールではPV、滞在時間、直帰率はもちろん、サイト訪問者の動きがかなり正確にわかります。しかしデータは把握できても、それが企業の周知や顧客獲得に直接つながるわけではありません。では、数字以外に何を見ればよいのか? その答えを当社は持っています。提案したのは「ストーリー性」。ユーザーにどのような感情を自社や自社製品に持ってもらいたいのか? ストーリーは揺さぶられる感情をベースにして紡がれていきます。語り手となるシステム開発会社と綿密な打ち合わせを繰り返し、数字で見えてこないストーリーの構築からスタートしました。

ストーリーに沿ったコンテンツの並び方とは?

「ストーリー」を構築することで、多くの企業HPが迷いがちなCTA(行動喚起)の施策はかなり見えてきます。最初に取り掛かったのが、「ストーリーに沿った適切なコンテンツの並び方」です。語り手である企業としては、自社がAI業界をけん引する存在であることをまずは知ってほしいという想いがあります。一方で読み手であるユーザーは千差万別で、それぞれに異なる理由から語り手の話を聞こうと思ってやって来ます。語り手の想いが一方通行にならないように、そして多様な読み手の気持ちに丁寧に応えられるのが、ストーリーに沿った適切なコンテンツの並びです。

  その一例をご紹介します。現在、多くの企業HPが「導入事例」や「導入企業の一覧」を掲載しています。よくあるコンテンツの並びとしては、メインコンテンツの最初の方に製品紹介や企業紹介があり、導入企業一覧や事例は後半部分で紹介されているケースが多いです。しかし、今回のお客様はまだ社会的認知度が低い企業。一方でシステム導入の稟議書に承認を出す企業担当者は、本当に信頼できる会社なのかを知りたいと考えるでしょう。「どんな会社が導入しているのか」その疑問に最初に答えるために、導入企業の一覧をメインコンテンツの最初の方に持ってくるようにしました。結果的にこの仕掛けは成功し、ヒートマップの分析でも導入企業一覧を多くの人が見ていることが判明しました。

CTAは信頼される関係づくりから

当社の「ストーリー」は、ただコンテンツを適切に並べるだけではありません。語り手(企業)が「自分の話を聞いてほしい」と思ったとき、一番大事なのは聞き手(ユーザー)との信頼関係です。この信頼関係をHPという場所で深めていける手法も当社は持っています。決して難しいロジックではありません。日頃の人間関係と同じように考えればよいのです。例えば、問い合わせへと促すCTAボタンの文言が、ただ「問い合わせ先」だと、少し、距離を読み間違えているかもしれません。しかし「お気軽にお問い合わせください」という文言なら、初対面の人への距離として正解です。

このようにHPで用いる言葉にも順番があります。この順番は人間関係・信頼関係を深めていく順番であり、迷わせないためにもCTAボタンの位置にも当然気を付けます。HP制作については、同業他社のHPを客観的に知ることは正攻法の一つです。しかし、現在では、同業他社のHPをつい真似しがちという傾向もあります。人の数だけストーリーがあるように、企業にも唯一無二のストーリーがあります。模倣ではなく、自社のストーリーがよく伝わるHPは、結果的に多くのユーザーに理解され、コンバージョン率も高まります。今回の語り手となったAI開発会社も当社の提案したサイトリニューアルで、顧客獲得率を向上させています。

まとめour best practices

  • 解析ツールからは見えてこない「ストーリー」に重点を置く。
  • ストーリーを浮き彫りにし、それに沿った適切なコンテンツの並び方を提案。
  • 人間関係と同様に、信頼を深められるHPにする。
  • ストーリーは100社100様。ストーリー性に重点を置けば、他社の模倣のようなHPにはならない。
  • 結果、ユーザーに刺さるHP制作が可能。