クライアントの依頼をゼロベースから考えるのがアイコネクト流
今回ご紹介したいのは看護人材クライアントの広告運用についてのお話しです。タイトルの通り、獲得数が20倍に増えたことは事実ですが、ここまでの改善は非常にまれなケースと言えます。これは、当社の広告運用の基本的なスタンスが最も成功した事例のひとつです。
広告運用は通常、与えられた予算内でコンバージョンを最大化し、同時に獲得単価を最小化することを目指します。しかし弊社のアプローチはクライアントから決められた予算に拘らず、一旦ゼロベースで「ベストな運用を考える」ということを基本スタンスとしています。
この看護人材クライアントの案件はまさにその考えがはまった案件でありました。このクライアントは長らく同じ代理店に任せており、クライアントの要望通り決められた予算の中で決まった運用をしていただけでした。
Facebook広告の見直しが全体成果のカイゼンにつながる
どのように30倍の獲得数を上げることができたのか、順を追って説明します。
まずそもそもクライアントは前の代理店の運用に対しての不信感がまずあったことから、現在の運用が正しいものなのか、チェックをしたいというご依頼がありました。ヒヤリングするかぎりPDCAサイクルが上手く回せていないという印象でした。
出稿されていた媒体はリスティング広告(Google、Yahoo!)が約9割程度。残りがFacebook広告という状況でした。出稿金額はその当時200万円程度でウェブ会員になるまでが全体でCPAが1.5万円(獲得数は130件程度)でしたので数字上は悪くありませんでした。
「運用に違和感を感じる」と担当の方が言う通り、PDCAサイクルが上手く回せていないという印象でした。
ただ効果は悪くない。それなりにも運用はできている。ただここで弊社が気になった点はFacebook広告のCPAの悪さでした。FacebookのCPAは5万円程度でした。弊社は特にバナークリエイティブにとても力を入れていて、Facebook広告での勝ちパターンを分かっているのもあり、ここはカイゼンできると感じました。
マーケティング施策を広げてグッドサイクルに
実際に弊社のバナーの勝ちパターンでFacebook広告のカイゼンが成功したわけですが、なぜ出稿金額の9割を誇るリスティング広告を先に手を入れなかったのか。それは、ディスプレイ広告の効果をカイゼンすると少なくも3つの良いことをもたらしてくれるためです。
1.獲得数を純粋に伸ばせる
ディスプレイ広告はリスティング広告と異なり広告在庫が豊富にあるため、許容できるCPAまで入札を高めて獲得数アップが見込めます。実際にこの介護人材クライアントでもFacebook広告の運用額は最終的には500万円以上となりました。
2.他の媒体をテスト出稿できる
この媒体を試してはみたいけど効果がどうなのか分からないから出稿できないというケースは非常に多いと思います。この看護人材クライアントではまだ少額での運用であったインディードやクリテオといった広告を拡大することができ、大きな成果を残しました。
3.指名検索が増える
そして最後の良い事はディスプレイ広告を出稿することで自社のサービス名や会社名が検索されやすくなります。このケースでいうとリアルでの媒体強化をする事をあって、かなり多くの指名検索数が増えました。指名検索はCVRが高いのは広く知られているので、ここでは詳細には言及しませんが、獲得数を大きく伸ばすことができました。
コロナ禍の看護師の需要の高まりで当初の予算から大きくなりましたが、攻める時に攻める体制を整えておくという意味ではクライアント様の代理店チェンジは功を奏したと思われます。やはり効果が悪くない状態でも代理店のパフォーマンスに違和感を感じるとき、まさにPDCAサイクルが回ってない時こそマーケティングパートナーの見直しをするタイミングなのだと思います。