顧客がどのような課題を持ち、どのような情報を求め、何を判断して次の行動に進むのか。こうした比較検討プロセスを想定することで、Webサイトやコンテンツに必要な情報を設計できます。
しかし、設計した比較検討プロセスはあくまで「仮説」です。顧客への調査やインタビューによって精度を高めることはできますが、すべての顧客が想定した通りに行動するとは限りません。
だからこそ、設計して終わるのではなく、実際の顧客行動から仮説を検証し、改善していくことが重要です。
PVや滞在時間、離脱率、CVRなどのWeb指標は、それ自体を改善することが目的ではありません。設計した比較検討プロセスが想定した通りに機能しているかを検証するための材料として捉えることが重要です。
例えば、「この導入事例を読めば問い合わせを検討するのではないか」という仮説を立てたのであれば、導入事例のPVだけではなく、どのような顧客が閲覧し、その後どのようなページを見たのか、実際に問い合わせに至ったのかを分析します。
数字が良い・悪い、あるいは上がった・下がったで終わらせず、Web指標と実際の顧客行動を重ね合わせて捉えることで、仮説と実際の行動の違いが見えてきます。
集客の焦点を顕在顧客や準顕在顧客に当てると、分析対象となるデータは必ずしも多くありません。一方で、十分なデータが蓄積されるまで待っていては、改善のスピードも遅くなってしまいます。
だからこそ、データから答えを探すだけではなく、まず顧客行動について仮説を立て、施策を実行し、その結果をデータで検証する「仮説ファースト」の考え方が重要です。
限られたデータからでも検証できる仮説を立て、施策の実行と検証を短いサイクルで繰り返すことで、顧客理解と施策の精度を高めていきます。必要に応じて営業担当、CS担当などの部門と連携し、顧客の生の声を収集することも重要です。
データ分析の目的は、Web指標を並べたレポートを作ることではありません。重要なのは、当初の仮説と実際の顧客行動の違いを捉え、「なぜ想定した行動につながらなかったのか」を考えることです。
その結果をもとに、流入経路を見直す、判断材料となるコンテンツを追加する、次の行動につながる導線を改善するなど、具体的な施策へ反映します。そして、改善後の顧客行動を再びデータで検証することで、次の改善につなげます。
アイコネクトのデータ分析コンサルティングでは、データから課題を探すだけではなく、顧客行動の仮説と検証を繰り返しながら、具体的なマーケティング施策へとつなげます。
次のページでは、Webサイト改修においてしばしば議論となる「フルリニューアル」の必要性や判断基準について解説します。