取引事例
株式会社D2C
マーケティング

大手デジタルマーケティング会社がアイコネクトに求めたコンサルティングの本当の価値とは?

  • コンサルティング
  • ホワイトペーパー制作
  • 広沢祐介

株式会社D2Cは、2000年6月にNTTドコモと電通の合弁会社として設立された、デジタル領域を中心とするマーケティングソリューション企業だ。マーケティング&クリエイティブ事業本部では、CX(顧客体験)を軸にしたCX CRAFTSを掲げ、Web・SNS・PR・イベントを統合的に組み立てる支援を行っている。

今回、リード獲得の新たな施策としてホワイトペーパーに取り組むにあたり、D2Cはロケーションベースエンターテイメント、自治体コンサルティング、そして後から加わったパッケージ連動ゲームの3つのサービスつのサービスのコンテンツ設計と、3ヶ月の伴走をアイコネクトに依頼した。デザインはD2C側が担当し、アイコネクトは構成設計から配信方法の提案までを支援した。

この伴走は、単なるホワイトペーパー制作にとどまらず、サービスの価値構造を整理し、社内で共有されていなかった認識を言語化し、メンバーの意識を変えるプロセスへと発展した。

「制作物をつくる期間であると同時に、自社の立ち位置を再確認し、発信の基盤を整える時間になった」と語るD2Cの山口様と長岡様に、今回の取り組みを振り返っていただいた。


ホワイトペーパー制作で明らかになったマーケティングにおける構造的な課題

ホワイトペーパーに取り組もうと考えた背景と、制作において感じていた課題を教えてください。

山口様:一番の目的は継続的なリード獲得でした。私たちの業態は、実績をもとに次の仕事につながっていくスタイルで、テレアポのような営業は行いません。ただ、それだけだと販路が広がりにくく、第一想起にならないと声がかからないという課題があります。そこで、広くリーチでき、かつ既存のお客様とも接点を持てる施策として、メルマガを起点にしたホワイトペーパーの施策に取り組み始めました。

ただ、ホワイトペーパーを社内で作ろうとした際に、ダウンロードされる構成や有効な活用方法といった勝ち筋が掴めていないという課題が見えてきました。他社の資料を見ても、自社のサービスに当てはめたときにどの構成が良いのか見極めが難しく、方向性を定めるのに苦労しました。

長岡様:社内の協力を得ることも難しかったです。ホワイトペーパー制作に対する前向きな共通認識を作れず、社内メンバー同士で話しても、なかなか前に進まない状況でした。

さらに、サービスごとに担当者のタイプも違い、お付き合いのあるお客様のタイプも異なります。そのため、何を前面に出すべきか、どこが強みなのか、どの体験を軸に語るべきかの判断がつかず、情報の整理が進みにくいという構造的な課題がありました。

社内文化や価値観の面でも、制作を進める難しさはありましたか。

山口様:私たちはワンオフの価値を大事にしている会社なので、パッケージ化された資料に対して抵抗感があるメンバーもいました。自分たちの仕事は安易に汎用的なパッケージになるものではないという考えがあり、それが良い意味でプライドにもつながっているのですが、形式化されたノウハウのアウトプットに対して心理的なハードルがあったのは事実です。

長岡様:ホワイトペーパーの知見が社内にないこと、担当者の意見をまとめる難しさ、推進力の不足など、制作の問題というより社内構造そのものに起因する課題があることにも気づきました。そのため、自分たちだけで進めるには限界があり、外部の専門性を借りる必要性を強く感じていました。

アイコネクトに依頼をした理由をお聞かせください。

山口様:社員からの紹介がきっかけで、やりとりがスタートしました。初期の打ち合わせの段階から、これまでの実績や案件に取り組むスタンスを拝見し、私たちに寄り添った提案をしてくれるだろうという期待感と安心感が強くありました。

企業文化に寄り添った進行が推進力となり、人を巻き込む

実際のコンサルティングについてお聞かせください。

長岡様:今回のプロジェクトでは、ホワイトペーパーの制作に加え、何を伝えるべきか、という方向性の設計から伴走していただきました。ロケーションベースエンターテインメントや自治体コンサルなど、サービスごとに特徴や価値の置きどころが異なるため、それぞれに合わせた構成案を提示してもらえたことが非常にありがたかったです。

制作においては、各担当者の意見を丁寧に聞き取りながら、迅速に構成に落とし込んでくれました。サービスごとに価値観が違う中で、要点を整理し、即時に形にしてくれるので議論が進みやすかったです。途中でホワイトペーパーの本数が変更になった際も、状況に応じて柔軟に進め方を調整していただきました。社内事情に合わせて進行を最適化していただけたことで、プロジェクトが停滞することなく前に進みました。

進行についての印象はいかがでしょうか。

山口様:自社の文化や温度感に寄り添いながら進めていただけたことは、大きな安心感につながりました。ホワイトペーパーという形式化されたアウトプットに落とし込むことに心理的なハードルがあった中で、アイコネクトさんはその点を十分に理解し、型にはめるのではなく、私たちが持つ「価値ある仕事」を抽出する姿勢で向き合ってくださいました。

担当者ごとに特性や価値観がまったく異なる状況でも、その違いを踏まえて制作を進めていただきました。もし「まずは定型的な形で作って出しましょう」という進め方が優先されていたら、担当者の納得感が追いつかず、社内の推進力は生まれなかったと思います。私たちが何を大事にして仕事をしているのかを丁寧に理解しながら進めていただいたことは、人を巻き込むという意味でも非常に大きなポイントでした。

長岡様:外部の視点・専門性が入ったことで、社内の動きが明らかに変わりました。担当者の意見を共通言語化していただいたことで、議論が進みやすくなり、プロジェクト全体が前に進む感覚がありました。アイコネクトさんの進行や姿勢は社内メンバーからの評価も高く、それによって社内の推進力も自然と高まったと感じています。

公開後の成果がもたらした、自社価値の再認識

公開後の手応えと、得られた気づきについてお聞かせください。

長岡様:公開したホワイトペーパーが実際にダウンロードされ、問い合わせやご相談につながったことは大きな手応えでした。必要としている方が確かに存在することを実感できましたし、価値ある情報として受け取られたことは非常に励みになりました。

また、ホワイトペーパーを制作する過程で事例をあらためて見直したことで、自分たちの提供価値を整理し直す機会にもなりました。アイコネクトさんからも事例に高評価をいただき、自分たちが当たり前のように発信してきた取り組みが、外部から見ても強みとして映ることを再認識できました。

山口様:事例に関しては、視点が社内に寄っていたことに気がつかせてもらいました。社内では、内容のクオリティや体験価値を重視する文化があり、ナショナルクライアントの案件は“当然良いもの”として扱われがちでした。しかし、読者の反応を踏まえると、ネームバリューと内容の両方が事例の魅力を構成する要素であることをあらためて認識しました。

ナショナルクライアントの名前は確かに強い訴求力を持ち、興味を持ってもらうきっかけになります。一方で、体験価値が高い事例や新しい試みを実現した事例は、ネームバリューとは別の魅力を持ち、読者に強く響くこともわかりました。自社の事例はその両方を備えていることを再確認できた点は、今回の制作を通じて得られた大きな気づきでしたし、発信する動機にもなっています。

ホワイトペーパーや事例以外の部分でも、印象的な提案はありましたか。

長岡様:サービスページの構成や要素について具体的な提案をいただきました。すぐに実装できない部分もありましたが、どうすればダウンロードにつながり、問い合わせが生まれるのか、を考えていただけたことは、とても助かりました。私たち自身ではまだ持てていなかった視点を補っていただいた感覚があります。

過去にはウェビナーやブログに注力した時期もありましたが、リソースに対して成果が見合わないという課題がありました。その際にも、プレスリリースとして出した方がダウンロードにつながる、という知見をもとにアドバイスをいただけたことも印象的でした。ホワイトペーパーは作って置くだけでは意味がなく、どう届けるかまで設計する必要があるという点を、具体的な施策とともに示していただけたことが非常にありがたかったです。

3ヶ月の伴走で生まれた、社内の共通認識と推進力

3ヶ月の伴走を振り返って、得られたものは何でしたか。

山口様:今回の伴走で最も大きかったのは、ホワイトペーパー制作を単なる制作プロジェクトで終わらせず、自社の価値を見つめ直す機会に変えていただけたことです。

私たちは普段、クライアントの課題に向き合い、外部の視点で整理する立場ですが、いざ自社のこととなると、どうしても内向きの判断になりがちです。ホワイトペーパー制作の過程で、アイコネクトさんが外の冷静な目線で問いを投げかけてくださったことで、事業の構造的な課題や、社内で共有されていなかった価値の軸が浮き彫りになりました。

その結果、メンバーが自分たちの価値に向き合い、それをアウトプットへ落とし込む意識が生まれました。事業の整理が進んだだけでなく、社内での共通認識や共通理解がより強くなったという大きな価値を感じています。制作物をつくる期間であると同時に、自社の立ち位置を再確認し、発信の基盤を整える時間にもなりました。

長岡様:担当者同士の価値観や温度感の違いが整理され、社内の共通認識が明確になったことは大きな成果でした。これまでなんとなく共有しているつもりだった価値が、外部の視点を通すことで言語化され、社内で同じ方向を向けるようになりました。

さらに、事例の棚卸しを通じて、自社の強みが社内の感覚ではなく、外から見ても強みとして成立することを再認識できました。これが社内の推進力につながり、発信に対する前向きな空気が自然と生まれたと感じています。

最後に、アイコネクトをどのような企業に勧めたいですか。

山口様:自社の事業PRに多くのリソースを割けない企業には、特に合うと思います。専任の担当者がいないBtoB企業や、広報・マーケティングの体制が十分に整っていない企業にとって、外部の視点を取り入れながら発信を進められる点は大きな価値になるはずです。

そして、意外に思われるかもしれませんが、私たちのように普段コンサルティングやクリエイティブを提供している会社こそ、取り組むべきだと感じました。自分たちの価値を客観的に見つめ直すことは難しく、どうしてもこれまでの価値観に囚われがちです。外部の意見をフックにしながら施策を進めることで、自社のサービスを世の中に対してどう位置づけるべきかを考える機会が生まれました。

今回、自分たちが考える側に回り、自社のサービスの本質や立ち位置を見つめ直すことができたこと自体、とても良い経験となりました。


株式会社D2C  東京都港区虎ノ門2-6-1 虎ノ門ヒルズステーションタワー36F

https://www.d2c.co.jp

ロケーションベースエンターテインメント

https://www.d2cid.co.jp/service/location-entertainment

官公庁・自治体向けコンサルティング

https://www.d2cid.co.jp/service/gov

パッケージ連動ゲーム

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